この日記は、話題にもなったあの本、「萌える英単語 もえたん」に関するものです。内容は、「もえたん」に収録されている英単語や文法などを、まじめに論評するものです。筆者の個人的な意見・考え方などが多数含まれていますので、そのへんはご了承ください。

まず初めに、本のタイトルにもなっている「萌える」について考えてみたいと思います。
「萌える」を広辞苑(第5版)で引くと、①芽が出る ②利息がつく とあります。ということは、この本のタイトルの「萌える」を使った時、辞書に載っている意味では使われないため、俗語扱いとなります。「萌える」を英語で何ていったらいいかを考えた時、次のような表現が思い浮かびました。

1.have interest in 〜
2.be fascinated
3.be charmed
4.be attracted

「萌える=興味がある」と考えると、1の表現がまず思いつきました。しかし、これだと「興味がある」というだけで、「好き」という感情が入らなくなる可能性があります。2の表現を日本語に訳すと、「そそられる、うっとりする」ということになるかと思います。3も、2と同じように「そそられる、魅了される」という意味になるのですが、charm という単語を英英辞典(ロングマン現代アメリカ英語辞典)で引くと、「ある人をひきつけ、その人を自分の意のままに動かす」という意味を持っています。4の be attracted ですが、英英辞典(前出)で引くと、「ある人のことが好きで、その人と性的関係を持ちたがっている」という意味になります。なので、「萌え」を感じている女の子にどういう感情を抱いているのか(自分のものにしたいのか、それとも見てるだけでいいのか)によって、使う表現は変えた方がいいでしょう。